褥瘡だけじゃない 体調管理と治療のために亜鉛の効果を知る

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体が弱くなる、加齢によって充分な量の食事や栄養を摂りづらくなる…、このように身体の状態が年とともに衰えていくのはいたし方ありません。
しかし、栄養が摂りづらい状態が続けば、必要な栄養素が不足して更に体の修復機能が低下してしまいます。
褥瘡を発症した場合、皮下組織や細胞(体のバリア)や血流など、通常必要とされるからだの機能や組織が低迷して、その治療修復が遅れてしまうことになります。
体を維持するための三大栄養素はもちろんですが、そこにビタミンと微量元素を加えた五大栄養素から、体に必要な成分を考えることが大切です。
微量元素の中でも注目したいのが『亜鉛』です。


○亜鉛の成分とその効能
身体維持を続けて健康な体を保つには、五大栄養素をしっかりと体に取り込み、適度な運動を行うのがベストです。
しかし褥瘡を起こす原因があるからだでは、充分な栄養を取ることはおろか、体の機能が失われている場合が多くなります。

 
●亜鉛は皮膚と傷の修復に優れた効果が
実は、臨床現場で「褥瘡治療と亜鉛」は、とても密接に関係していることが知られています。
亜鉛そのものは、数十種類のタンパク質が代謝のために必要となる酵素です。亜鉛が充分に摂取できればたんぱく質が適切に合成されます。
褥瘡といえば皮膚の状態や皮下組織に大きくかかわりますが、皮膚もたんぱく質によって主に作られているので、亜鉛の摂取が充分なら、皮膚の生成もスムーズに行われやすくなります。
また、免疫力を上げて創傷箇所の治癒を促す効果があります。褥瘡患者こそ、亜鉛の摂取を必要充分に行うことが大切です。

 
●亜鉛を摂取するには
亜鉛は主に和食材に多く含まれています。日本人は比較的、亜鉛を摂取しやすいといわれていました。しかし、洋食が多くなり、高齢の方は傾向摂取する食事量が減少するため、亜鉛の必要量摂取がとても難しくなってきています。
不足しがちな亜鉛をしっかり取り込むために、栄養補助食品を上手く利用し、必要量を摂取するように心がけましょう。

 
○食をおいしくする・気分を好転するための亜鉛
亜鉛不足は、舌蕾の形成にもかかわっています。これは食べ物の味覚判断にかかわり、亜鉛が欠乏すると味覚障害を起こす可能性があるのです。
また、感覚機能の異常やうつ状態になることもあります。このように亜鉛が不足しておこる症状を「亜鉛欠乏状態」と呼びますが、褥瘡患者こそ、この亜鉛欠乏状態を起こさないように、食事やサプリメントを活用して、治療がスムーズに進む身体状態を維持できるように心がけなければなりません。
参考文献:http://igs-kankan.com/article/2011/10/000514/
かんかん!栄養管理は全てのケアの基本!!褥瘡ケアと栄養管理 2011年    https://www.eiyosyokuhin.com/know_enjoy/column/30.html エイヨウショクヒン.コム「褥瘡(床ずれ)と栄養」2017年

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