床ずれケアと治療に役立つ軟膏 市販薬品でどれを使う?

c3a18f4060532c531211410c492a3113_s

床ずれの症状に共通して、「この薬を使用すれば完治します」というような特効薬がありません。皮膚の状態は常に変化し、薬の効き方や処置の方法によって、数日、数週間単位で刻々と変わります。
大切なのは、その症状ごとに効果が期待できる外用薬を塗布して、清潔な環境を維持することです。なにより、圧迫やずれ力を起こさないように、患者の過ごし方や姿勢に注意することが、床ずれ治療の大前提となります。


〇床ずれの状態に合わせて軟膏を選ぶ
皮膚疾患に効く市販薬はたくさんあります。ただし、皮膚のどんな状態を改善するために軟膏を使うのか、この目的をきちんと理解していなければ、さらに症状を悪化させてしまうこともあります。

 
●床ずれから感染を予防する市販薬
創傷部分の完治を目指すために、外用薬を塗ることが一番の目的ですが、床ずれは進行すると皮膚の奥深くにまで広がり、炎症や感染の危険が高まります。
ステージ2以降(表皮組織の欠損)になると、感染源が創に付着して体内に侵入することで、全身症状に至ることも考えられます。
感染リスクがある場合は、ユーパスタコーワ軟膏を使うと炎症を抑制することができます。ヨウ素を含んでいるので、肌を柔らかくしたり、腫れを抑えて皮膚を活性化する効果を期待できます。
滲出液を吸収する効果もあります。

 
●初期の床ずれによるただれをよくする軟膏
市販薬には、効能や効果が記載されていますが、皮膚疾患に効くとされているものは「ただれや発赤」をよくする軟膏として販売されているものが特に多いでしょう。
床ずれの場合、発疹や水疱が現れたときは、その疱をつぶさないように注意し、経過観察を行うことで解消されることが往々にしてあります。

 
●皮膚の状態をよくする市販軟膏
床ずれの治療やケアにかかわらず、皮膚の乾燥を防いで潤いを保つ効果があると知られてるのが白色ワセリンです。
寒い冬の乾燥した季節になると、医薬品店だけではなく、小売量販店の美容コーナーに置かれるほど、認知度が上がっています。
ワセリンの種類もたくさんあるように見られがちですが、床ずれのケアを目的にするなら商品名に「白色ワセリン」と明記されたものが適しているでしょう。
何度もワセリンをろ過して、不純物を取り除いた白色のものをお勧めします。

 
●じゅくじゅくした床ずれに効果がある市販薬
創傷部分に炎症があると、傷の治りが遅くなるだけではなく、浸出液が過剰分泌します。湿潤状態を保つことは褥瘡治療でも良ポイントですが、多くぎると周囲細胞を侵軟させてしまうことになります。
床ずれ治療に適した湿潤状態をキープするために、その時々で浸出液を吸収したり、反対に河水しておくことで、皮膚形成の妨げの解消します。

関連記事

ページ上部へ戻る