褥瘡による不良肉芽を除去して良性肉芽を増やす

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難治化した褥瘡による不良肉芽を良質な肉芽組織にするために必要な対処と、難治化の原因とDESIGN-Rでの肉芽組織の評価基準をみていきましょう。

■肉芽?

外傷や炎症によって欠損した部分にできる柔らかで赤い粒の結合組織で、にくげや肉芽組織とよばれています。

■肉芽組織(Granulation)

肉芽組織は2種類に分類されます。判断基準は良性か不良で、良性肉芽組織は牛肉いろのように鮮やかな紅色で、それでいて程よく湿潤していて高級霜降り肉のような形状です。一方不良肉芽組織は、環境不全により浮腫が起こりぶよぶよの締まりがない柔らかな肉芽組織で、圧迫で起きた損傷のため暗い赤色になった肉芽組織や栄養不足な状態が続いたことによる白く濁るピンク色の肉芽組織が該当し、一般的に豚肉いろと呼ばれることが多いです。

■DESIGN-Rでの肉芽組織の評価基準 Granulation tissue(肉芽組織)

◎創面肉芽組織量6段階
g0:創が治癒した場合または、創が浅いため肉芽形成の評価ができない
g1:良性肉芽が創面の90パーセント以上を占める
g3:良性肉芽が創面の50パーセント以上、90パーセント未満を占める
——— 良性肉芽が半分未満 ———
G4:良性肉芽が創面の10パーセント以上、50パーセント未満を占める
G5:良性肉芽が創面の10パーセント未満を占める
G6:良性肉芽がまったく形成されていない

■良性の肉芽

良性の肉芽が形成された場合、しばらく放置していても徐々に傷が治癒していきます。大切な処置と治療法は、抗菌作用の無い外用薬やドレッシング材を使用して良性の肉芽を育てることで、創全体の治癒力を加速させていきます。上記した肉芽の状態を確認するための評価基準から見ると、この良性肉芽の多い状態をgと表記し、少ない状態をGと表記しています。

■難治化した褥瘡の対処で良性の肉芽を増やす

◎不良肉芽になることで難治化する褥瘡
〇難治化の原因
・高齢による芽細胞の繁殖機能の低下やコーラーゲン合成機能弱体化による分解機能上昇

〇上記難治化の対処法
・壊死組織が残っているかを確認して残っている場合は、完全に除去し良性肉芽を育てる

〇難治化の原因
・循環障害の影響による栄養素と酸素の不足

〇上記難治化の対処法
・褥瘡による不良肉芽の低栄養状態と循環障害のポートフォリオを構築し良性肉芽を創る

〇難治化の原因
・細菌の急激な増殖に伴う難治化や深部感染と水分のバランスが悪い

〇上記難治化の対処法
・湿潤過多な場合は、吸水性の高い外用薬に切り替えて対処すること

■まとめ

難治化した褥瘡による不良肉芽を良質な肉芽組織にするために必要な対処と難治化の原因とDESIGN-Rでの肉芽組織の評価基準をみてまいりました。褥瘡の治療・改善には栄養や水分の十分な接収も大切ですが、血流を滞らないような環境整備も大切です。健康機器リラフィールで褥瘡治療・予防環境の構築にお役立てください!!

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