褥瘡のはじまり ~血流が悪くなり発赤になる~

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褥瘡と聞いてどんな状態で発生してしまうのか、普通の方はよくわからないと思います。簡単に言ってしまえば、長時間身体の同じ部位を圧迫することによって、その部位の血流が悪くなり発赤になります。その状態から、さらに圧を持続することで傷になるのが、褥瘡ということになります。発赤を見つけた時点でなにもせず、ほったらかしにしてしまった場合には状況が悪化して、さらに酷い状態になってしまいます。今回は、血流が褥瘡との関わりにどのくらい重要かを、考察していきたいと思います。

■発赤

発生を皮膚に確認した状態で、この赤みが持続するかどうかを確認していきます。確認する方法をみていきましょう。

◎ガラス版圧診法
透明のガラス板で3秒間押し続けます。この状態で赤みが消えれば褥瘡ではなく、一時的な発赤と確認できます。これは、反応性充血です。それがひどくなり、真皮深層の微小血管の拡張になり褥瘡となります。

しかし、反応性充血は圧迫除去でケアすれば、30分前後で消失します。確実に褥瘡と判断できるのは、持続する発赤かどうかです。先ほどのガラス版圧診法で、赤みが消えない場合は完全に褥瘡です。持続的な発赤になり血管の破綻がおき、赤血球が漏れ出すことにより、消退しない発赤となり褥瘡と確認できます。

※ガラス版が手元にない場合、指押し法で3秒圧迫し、消退しない発赤かを確認して判断することもできます。

■発赤の原因

赤血球が漏れ出した原因はなんでしょう?答えは簡単です。体位変換がちゃんと行われていなかったからです。それ以外に車椅子の方ならプッシュアップなど、間隔をあけて圧を緩和することが重要になってきます。

◎ベッドでの緩和
頭の部分だけをあげて、座位になる状態で背抜きをおこなうなどの処置をしていないと発赤がでます。

◎体圧分散マット
体重設定や背上げモードを、使用して緩和する処置をしないと同じく発赤が発生します。

◎他にもある発赤の原因
自身の汗で濡れた状態が持続すると、過剰な疾患状態や尿や便失禁、オムツ、汗で濡れたバスタオルや寝間着をそのまま使用していても、発赤の原因になります。

■発赤の対策

早い時点で適切な判断、処置をすれば早期に対応ができ治癒に繋がるはずです。

◎圧迫、ずれの除去
◎清潔の保持
◎局所的処置

■まとめ

血流を悪くしないために行うことは、圧迫だけではありません。日頃の健康状態や食事の管理なども大分重要になります。年を取れば、皮膚の老化などで悪くなっていく可能性もあります。

日頃から自身のケアをしっかり行うことが、様々な予防につながり褥瘡を作らない身体づくりになります。発赤を発見した時点で褥瘡と分かれば、担当医師や早目の病院受診などで対策を行うことも早期の治癒に繋がります。

また褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。

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