- 2019-3-9
- 褥瘡(床ずれ)
一般の方ならあまり聞かない「床ずれ」。介護している方や病院関係者などは、よく見聞きしたり診療してきた症状といえるのではないでしょうか。下半身まひの方や、寝たきりの方によく診られます。今回は床ずれとは、どんな状況で発生してしまうのかを考察していきます。
■床ずれとは?
下半身まひの方や寝たきりの方に良く診られるといいましたが、どうしてなのか?
答えは簡単、身体が動かない(動かせない)からです。身体の動きが自由にできる方は、起床しているときはもちろんのこと、寝ていても寝返りなど頻繁に体が動いているのです。
ですが、下半身まひや寝たきりの方になると、体を動かすことが容易ではありません。すると、ベッドなどとの接触面に圧が掛かるのです。長時間、動かない状態にしておくと、その圧は取れないまま皮膚に危害を加えます。その皮膚の血流が悪くなり、発赤になるのです。それが床ずれです。
■発赤を放置するとどうなるか?
発赤の状態で簡単に考え放置しておくと、さらに酷い状況になります。水ぶくれが出来てしまい、それが破れ傷になります。この状態の傷なら深達度はまだ深くないですが、ケアを怠るとさらに深い傷になります。
床ずれの周りを清潔にしながら処置をし、ガーゼやドレッシング材などを使用し治癒します。おすすめは、ドレッシング材です。一般でもドラッグイレブンなどで売られているので、興味のある方はそれらを購入して試してみてください。ちゃんと張り付いて、うまくいけば1~2週間で治癒が見込めます。
■深達度がある傷(床ずれ)
傷になっている状態からさらに治癒を怠れば、さらに深達度は深くなります。この状態からは、皮膚だけでなく脂肪や筋肉まで到達し、傷に穴(ポケット)が開きます。傷は小さくても、傷の中は空洞になっており、自身での処置では完治は難しくなります。
ポケットがどのくらいなのかも、分からなくなっているはずです。ここからは、入院レベルになり、医師の処置が必要になります。ポケットの穴がどのくらいに拡がっているかMRIで検査し、医師が判断し処置します。スラフ(壊死組織)がたまり、高熱が出る危険もあります。治癒の状況によりデブリードマン(切開)を行う必要もでてきます。
■まとめ
床ずれを簡単に考えてしまうと、気が付くと命が危険の可能性もでてきます。床ずれが発生した時点で冷静に判断し、医師や担当医の判断を仰ぐことが大切です。そして、日頃からのケアと床ずれにならない、身体作りが大切です。
褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。