日常生活で床ずれの処置をおこなう際のポイント

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床ずれは、身体が健常な人にも起こり得る、非常に身近な創傷です。しかし、発症リスクは、高齢者や疾患・損傷のある患者で非常に高くなります。
床ずれを起こしてしまったら、どう対処するのがベストなのかを見てみましょう。


○床ずれは簡単に起こる 
最近は、院内での床ずれに対するケア意識が高まり、また専用寝具の技術発達によって、床ずれのおこる確率は2パーセント台にまで下がっているという調査結果があります。
しかし、入院患者や麻痺など神経系疾患のある人は、長時間同じ姿勢で過ごすことで床ずれを起こすケースが多く、2002年に初めて行った床ずれに関する調査では、全入院患者の内の床ずれ発生率が4.1%でした。
数字で見れば少ないと思われるかもしれませんが、これを「常に患者の処置を行える環境にある病院内でおこった床ずれの割合」だということを前提に考えてみましょう。
常に身体の状態を確認し、処置を施す環境にある病院内で、25人に1人の割合で床ずれを起こしているというのは、かなり高い確率でしょう。

 
○在宅での床ずれ処置方法
入院時と同じように処置ができればそれが最も望ましいですが、在宅患者や高齢者の場合は、看護巡回のようにいきませんね。そこで、在宅看護や介護の際の床ずれ処置について考えてみましょう。

 
●圧迫箇所を作らない努力
床ずれが起こる原因は、皮膚の摩擦(ずれ力)による皮膚の損傷が初期症状です。これが発端となって、床ずれの創傷部がどんどん広がって、また深まっていくことが心配でしょう。まずは、押さえつけている臀部と仙骨部分、背部(肩甲骨や腰部)、下肢部(かかとやふくらはぎ)を除圧してます。
やさしくなでるような強さで、赤みが起こった初期の床ずれ部分の血流を促進させるようにマッサージをします。このマッサージ時に使用するクリームには、保湿成分が多く含まれているものが望ましいでしょう。乾燥している皮膚は、弾力がなくてしわが多くなり、ずれ力を大きく受けます。
また、下の世話をしているなら、排出物が刺激になって臀部に赤みを生じる場合もあります。皮膚を清潔に保つようにし、その際もやさしく触れる感覚で。決して擦って老廃物をこすり落としてはいけません。
注意したいことはいくつもありますが、日常生活でどのようなことに気を付けるかではなく、日常生活をより親切に、快適に介護することで、自然と床ずれの患者さんは少なくなるでしょう。

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