敗血症の生存率を上げるために 初動の取り組み

f2e036f4728b4461b8a5d2db0c32a130_s

新生児から高齢者まで、また健常な身体状況・疾病治療中などにかかわらず、人間は常に感染源細菌と隣り合わせの生活をしています。
特に、体が未成熟な新生児から幼児、また高齢者は、一度感染症を起こすとこれが原因で重篤化し、最悪の場合死亡する可能性もあります。
敗血症の原因は、感染細菌です。そして、その発症原因となる細菌がいったい何なのか。この特定の早急に行い、感染巣の抗菌薬を使用して治療を開始することが何より、敗血症を重症化させずに生存率を上げるために必要なことです。


〇敗血症の原因菌を特定をするための確認工程
敗血症には、その原因が必ずあります。原因微生物と感染している臓器を早く確認し、感染症に効果的な抗菌薬を投与開始する必要があります。
時間が経過すればするほど、予後は悪くなります効果的な薬を確認し、投与するまでにかかる時間が1時間おそくなれば、毎時7,6パーセントの生存率(救命率)低下になるという報告もあります。
敗血症治療ガイドラインでは、敗血症の治療として抗菌薬の投与を行うのは、一時間以内を推奨しています。

●感染した宿主の状態を知る
感染症リスクと宿主の健康・疾病の状態を把握検討することが大切です。基礎疾患の有無とそれにまつわる治療薬の投与状態、カテーテルの装着有無を確認します。カテーテルなどの医療用器具から感染するリスクがあり、投薬の状況から抗菌薬として適切なものを選別する判断材料にもなります。

●感染経緯と感染臓器を確認する
これまでに患者からどんな訴えや自覚症状があったか、培養検査を行ったか、投与中の薬で反応があったかなど、原因感染巣となる感染症の特定をするための判断材料を多く集めましょう。

●原因特定にこだわり過ぎると生存率が下がる可能性も
感染巣をきちんと特定できれば、効果的な抗菌薬を投与することができます。
しかし、原因をはっきり絞り込むまでにも、敗血症の諸症状は続き、全身の臓器に影響を及ぼし続けています。目星がつけば、早急に必要な培養を提出し、抗菌薬投与を開始するべきでしょう。

●原因微生物の想定
感染臓器が判別できた時点で、感染した原因細菌(微生物)を想定し、具体的な菌と耐性が判明されるのが理想です。市中感染症と院内感染症に共通したアプローチには、カテーテル関連血流感染症、尿路感染症、院内肺炎などがあります。

関連記事

ページ上部へ戻る