長期入院時とデブリードマン手術の保険給付の関係

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体の不調を感じて診察を受けたり、または人間ドックや健康診断がきっかけで自分の体に疾患が見つかったり。ふいに治療を要することになると、気が急いて落ち着かなくなる人もいるでしょう。しかし、動転する間もなく、治療に際してはいろんな手続きが必要になります。
入院や治療方針、看護計画や手術そのものに対して、同意書を何度も求められたり、保険手続きに必要な書類をそろえたり。ケガや病気の治療に専念したいところですが、このような事務的手続きにわずらわしさを感じることもあるでしょう。
治療に必要となれば、その処置は医師や看護師にゆだねる人が大半でしょう。しかし、後に医療・生命保険等に保険金請求する際には、自分または家族がどのような処置や手術を受けねばならず、それに対して保険給付金が出るのかどうかを確認しておきましょう。


〇保険給付金の対象となる手術は
保険会社の約款を見てみると、どのような手術や施術に対して保険給付金を得られるかが、事細かに記載されています。
加入している保険の種類や特約によって、契約者の保険給付金を得られる幅や保障も異なります。金額保証の場合もあれば、手術や処置それぞれに対して、保険給付の可否をジャッジするケースもありますので、ライフステージや契約更新年に合わせて、保障内容を確認して変更・追加・特約附帯することが大切です。

 
●保険給付金給付の前提 治療を目的とした手術
万が一の備えとして加入する医療保険や生命保険は、病気やケガによって必要となる治療費を補てんするためのものですが、保険の給付が行われるのは「疾患に対する治療・手術」が大前提であるということに注意しておかねばなりません。
仮に、医師から「手術と長期療養のための入院」が必要と判断された場合、その入院にかかる費用すべてが保険金で賄われるというわけでなないのです。

 
●保険給付金を受けられない処置具体例
総合医療保険の場合では、それぞれの保険会社が約款やホームページで明示していますが、入院中に起こった体の局所褥瘡や細胞壊死に対する処置は、保険適用外になるケースが多いです。
特定の疾患治療を行うための手術は、その一連の処置や施術で保険金や保険診療報酬が決まります。しかし、術前、術後に院内で起こった創傷処置(切り傷の縫合など)や、体にできたできもの(膿だまり)の切開除去は保険給付金をうけられる対象外の処置です。
患者の容体経過を看ている間に起こった褥瘡の壊死細胞除去(デブリードマン)は、長期入院になればなるほど、発生する可能性も高いのですが、これも「治療を目的とする疾患の処置または手術」に該当しないため、保険金の給付は得られません。
近年入院治療は以前より短くなり、在宅看護や在宅医療にシフトしつつありますが、入院し手術を受ける場合、褥瘡が発生する率はやはり高く、しかも疾患治療で安静を要する場合は、特にデブリードマンの実施確率も上がります。
保険適用される手術かどうか、また必要であれば処置幅を広くカバーすることができる保険があるかどうか、など、いろんな商品と見比べて備えを検討するようにしましょう。

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