褥瘡における体圧測定の重要性

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褥瘡とは、高齢者の方が起こりやすい病気だというイメージをお持ちの方がいらっしゃる事でしょう。ですが、最近は高齢者の方以外でも褥瘡になりやすい方が増えてきているようです。今回のお話は褥瘡にかかってしまった場合における、体圧測定の方法に関するお話です。

■褥瘡と床ずれの意外な関係

褥瘡と床ずれは基本的には同じ病気ですが、呼び方が違うだけですので意外な関係といえるでしょう。布団やマットなどの寝具系や車いすの座布団部分などに長時間触れていると、皮膚が圧迫してしまう事があり、それが原因で血液の流れが悪くなってしまいます。人間の血液の流れは本来、川のせせらぎのようにさらさらと流れていくのが自然ですが、長時間の圧迫はその流れを妨げる要因となり、最悪の場合は筋肉や皮膚、皮下組織が破壊されていく事になります。褥瘡における発生要因については以下の通りです。

【褥瘡の発生要因】
◎個体(=患者本人に起因する要因)
日常生活における自立度、病的骨突出、栄養の状態、外部からの圧力など

◎環境・ケア(=外的要因)
リハビリ、スキンケア、体位変換、座位保持、栄養補給など

褥瘡にかかりやすい人は、前述のとおり寝たきりや一日のほとんどを車いすで生活し、姿勢を変化することが最も困難な人であり、ほぼ危険水域のレベルだと思った方がいいでしょう。それ以外にも、十分な食事を得られていない方や尿や弁の失禁が続いている方、骨粗鬆病や糖尿病などといった各種持病が急に悪化している方や足などがむくんでいる方も注意が必要です。そういう意味でも褥瘡はお年寄りにかかりやすい病気ではないのです。

■褥瘡と体圧の関係

褥瘡と体圧の関係は大きくかかわるものです。体圧は体表面接触圧と呼ばれ、体と床面間に生じる圧力の事を言います。特に寝たきりの方や車いすの方の場合は、長時間にわたり同じ部位に圧力がかかってしまいますので、何もケアしないで放置すると褥瘡の原因になります。それにより血圧が阻害されると、皮膚そのものが壊死してしまうことになります。対策としては、体位変換は定期的に行いながらエアマットなどの体圧分散用具を使う事により褥瘡の予防に努めましょう。

なお、皮膚表面における毛細血管の閉鎖圧については32mmHgが望ましい数値です。しかし、その数値をクリアすること自体難しいので、約40~50mmHg程度が適した数値とされています。

体位変換については、以下の条件が望ましいです。
・寝たきりの方➝約2時間ごとの体位変換を行いましょう。
・車いすの方➝約20分ごとのプッシュアップを行いましょう。
それ以外にも、個人の栄養状態や体圧分散用具を使うか使わないかで左右されますので、体位変換については訪問看護師の方などと相談をし、実行できる範囲での体位変換計画を立てる事が理想です。

■測定してみよう

褥瘡発生後は、まず体圧を測定しましょう。体圧測定をする理由は患者さんの現時点での体圧値を測定し、状況に応じて体圧分散用具を選ぶ事から始まります。また、エアマットを使っているのならばその圧調整をしてあげるといいでしょう。ちなみに、部位の体圧値は約40mmHg程度が理想とされています。その後は局部圧迫の確認をします。

褥瘡発生後は、体圧測定を行います。理由は患者さんの現時点での体圧値測定をする事により、状況に応じた体圧分散用具を選ぶことです。当然ながら測定は体圧測定器を使います。
体圧測定器を使うときに気を付けなければならない事は、局部圧迫が起きてないか注意する必要があります。

患者さんの体圧値を測定しながら、圧力の除圧・分散をしてあげると褥瘡の悪化を防ぐ事が出来ます。体圧測定に関しては、一定の間隔を置いてから測定を行います。その後は体位変換をしてあげることも大事です。

■まとめ

褥瘡は高齢者の方が起こる病気だろうと思わず、いつどこで起こるかわからない病気であることを認識していただき、もしも褥瘡にかかってしまった場合は、体圧測定で今の状態をチェックしながら体位変換をし、圧力の除圧と分散をすることによって悪化防止に役立ちます。褥瘡の予防・改善にRelafeelのご利用も併せてご検討ください。

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