経過記録から探る褥瘡の進行状況

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入院中の人を看護している時、大事なことはそれに対する治療や褥瘡の発生予防です。住宅での看護や介護増え続けている現代では、褥瘡ができてから手当をするために、入院というかたちも少なくありません。では、経過記録から探る褥瘡の進行状況を見ていきましょう。

■褥瘡のコントロールは「滲出液」

褥瘡は適度な湿潤環境を保つために大切なことが滲出液コントロールです。
滲出液とは、上皮が欠損した創から滲みだす組織間液です。また、間質液や組織液とも言われています。血管外の細胞のすき間をいっぱいにし、新陳代謝や栄養のある物の供給、排泄物の運びなどの役目をする液体成分です。

滲出液の評価については性状の観察も重要で、異常のない治療経過がある滲出液は透明度があるものからうすい黄色で、粘り気が少ないです。あと、感染が起こると滲出液は臭いや色が変わってきます。この滲この状態の推移を記録していくことで、褥瘡の進行状況を把握していくことができます。

■組織の色の変化も記録する

褥瘡が軽い場合は、色の変化はあまりないですが重い場合は、治療経過において組織の色での表しかたも必要になってきます。

◎黒色
・褥瘡が一部生命をなくし、黒色になっている状態

◎黄色
周りの脂肪組織が見える状態

◎赤色
失われた組織を治そうと、肉芽が出てきている状態。特に悪いところが見つからない良性肉芽か感染や異物反応による不良肉芽の見極めが必要

◎白色
傷が埋まって、新しい皮膚に変わってきている状態

申し送りの時には、その褥瘡の状態次第でどのような対応でどういった処置をしていたか、記録し伝える事が大事になってきます。

■2時間ごとの体位変換は計画と記録をダブルチェック

体位変換とは、ベッドに寝っ転がっている時やイスに座っている時に長い時間当たっていて体重がかかって圧迫されてしまう部分を変えていくということです。欧米の実験結果でもそのような答えが出されています。Ksiakの実験でネズミに9.3kpaをかけたら、2~3時間後に変化が出てき始めたそうです。

体位変換の時間は、人によって異なってきます。耐久性や活動性の免疫力、全身の状態、治療の理由や皮膚の状態によって決められていきますが、基本的にはスケジュールに沿った体位変換とその実施記録を基に、しっかりケアが行われているか把握することが大切です。

■まとめ

褥瘡のこれまでのデータを元に、お話をさせていただきました。褥瘡は、予想よりも非常に危険です。酷いときには、身体の一部分を失ってしまう可能性もあります。状態の変化や報告、褥瘡の理解が完治するかもしれないカギになってきます。

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