- 2019-4-23
- 褥瘡(床ずれ)
寝たきりで体を動かせない方(高齢者)や下半身麻痺の方(障がい者)、それ以外に何かしらの疾患を患っている方などは、床ずれ(褥瘡)になってしまうリスクが多くあります。一般的な寝方なら仰向けは普通となりますが、今回はその仰向けの状態でいることで床ずれが、背中に発生しやすいのか、しにくいかを考察していきます。
■仰向け発生部位を考察
普段、寝ている状態なら枕のある頭から肩、肘、仙骨、踵に圧迫が多く、主に床ずれの症状が現れ始めます。なぜこの部位に集中するのか?それは床ずれ(褥瘡)が骨の出っ張っていて、皮膚の薄い場所などに発生しやすいからです。
この部位でもかなりの圧が加わっているのが、仙骨になります。寝ていても座位で起きていても、腰回りは相当な力がかかっています。床ずれを気にするのであれば、まずは腰回りを注意して観察した方が良いでしょう。本来なら、背中への注意はよほどの疾患や病気がない限り、後回しの部位になります。
■それ以外の背中に気を付ける事
背中に床ずれが出来てしまうことは、何かしら身体の問題などもでてきます。猫背で背骨が出っ張っている方や、障害により骨が変形している方などは、気を付けなければいけません。背中が曲がっていれば、寝るときなどにも仙骨同様圧がいくので注意が必要です。
ベッドアップで座位になった状態でも、摩擦などで床ずれになる可能性がでてきます。車椅子の背もたれにも注意が必要です。病院用とオーダーメイドでも違いがでてきます。背もたれの位置は固定用が病院用、自身で作成したものがオーダーメイドで高さに差があり、擦れることで床ずれになる可能性もでてきます。
■背中の緩和対策
障がいや寝たきりでも違いがありますが、ベッドなら一定時間の背抜きをしクッションなどでずらし、ベッドシーツなどはシワにならないように圧迫を緩和するようにしましょう。車椅子などはプッシュアップをして緩和し、こちらも背中と背もたれの間にクッションなどを挟んで緩和しましょう。
■まとめ
背中は腰回りと比べると、床ずれができやすい可能性の点から二の次になってしまいますが、絶対とはいえません。障がいの程度や寝たきりの様子などで、違いがかなりでてきます。
疼痛などの痛みなどが出てきた場合は、そこに負担がかかっているかもしれないので、なるべくこまめに多く体位変換することが望ましいです。右に向きを変えるのは、腸などが活発になる効果があり、左に向くと心臓が下になり血流がよくなります。状況によって向きをかえてあげましょう。また褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。