床ずれが治るために必要なポイント4選

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床ずれは、発症したばかりのときは、傷の具合も大きくなく、単なる皮膚のこすれ傷または赤みや水ぶくれ程度にしか症状が現れません。ただし、その傷を眺めて大きさばかりにとらわれていると、床ずれはどんどん進行している可能性もあります。
床ずれをきちんと完治させるために必要な要素を挙げてみましょう。


○床ずれ傷の圧迫を取り除く
寝たきりの状態が長い、また同じ姿勢(座位など)をとり続けると、体の重みで骨があたる部分に圧力がかかりやすくなります。この圧迫した状態がつづくと、皮下組織を壊して床ずれが起きるのです。
まずは、体の一部分に強い体圧がかかっていないか、という点に注意しましょう。お尻やふくらはぎなどの広範囲にわたって、押し付け力が働く部位にも注意が必要です。

 
○皮膚の乾燥ケアで床ずれを緩和
皮膚は、乾燥するとその乾燥した部分が刺激を受けやすく、またしなやかさが無くなって引っ張りやこすれに弱くなります。皮膚に十分な水分を蓄えている状態だと、多少のずれ力や圧迫が起こっても、容易に上皮組織が壊れてしまうことはありません。
皮膚の柔らかさを維持するためにも、上皮組織が潤いを保ち、外的刺激を受けても壊れにくくするために保湿クリームなどでケアを行うというのは非常に有効です。

 
○血流を促進させて床ずれを治す
床ずれは、その体を安静にしている状態でおこりやすくなります。特に疾患やマヒが有る体の安静を一番に考えねばならない環境では、床ずれケアが二の次になってしまいがちです。
安静にしなければならないときも、稼動が可能な場所を中心にしてリハビリや軽い運動を取り入れるようにしましょう。特に、股関節や膝、肩など太い血管やリンパ管が通っている箇所を刺激すると、周辺の血流が良くなります。
筋肉や関節を動かすと、血流がよくなって必要な栄養素が体全体に行き渡りやすくなります。皮膚の水分保持・栄養状態を良くするためにも血流を促すための軽い運動やマッサージを取り入れましょう。ただし、無理をすると別の箇所にずれ力やこすれが起こることもありますので、注意が必要です。

 
○栄養状態管理で床ずれを治す
床ずれが起こると、その部分には多少なりとも痛みが伴います。体を動かせばその痛みを感じやすくなるため、安静保持を取りたがったり体位変換を嫌がったりする人も少なくありません。しかし、更に床ずれ箇所を増やさないために、また全身の健康状態を保つためにも、こまめに体を動かすのは不可欠です。
すこしでも体を動かすと、筋肉が刺激されて血流を良くし、必要な栄養分を各所で取り入れやすくなります。そこで、体に取り込む必要な栄養素をきちんと摂取することも重要です。皮膚形成を促すたんぱく質を中心に、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
経口摂取できる量が少ない場合は、栄養補助食品等も活用しながら、健康維持に必要な栄養素をとり続けるようにしましょう。

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