- 2018-6-5
- 褥瘡(床ずれ)
床ずれとはベッドや布団、車椅子などに長い時間同じ体制でいると、血流が悪くなり皮膚の部分が赤くなったり、ただれたり、傷ができたりすることです。床ずれはどういう手当てや予防をすればよいのでしょうか?
■床ずれの手当て
1.圧迫やズレを除き去る
・体に合ったマットレスがよいです。マットレスの変更で体重がかかる部分を分散でき、ベッドと体との接触面を広くして、体表面に加わる体重を減少させてはどうでしょうか。除圧マットというものがあります。
・身体の格好や姿勢を再確認し、体重がかかって、圧迫されている部分を移動します。
2.清潔を保ち続ける
・床ずれ部分をぬるま湯で洗って細菌数を減らすことがよいでしょう。
・弱酸性石鹸でよく泡立てて傷周囲の皮膚をゴシゴシ洗わないようにします。
・水分を拭き取る時はタオルを動かさず、押さえ拭きをします。
3.床ずれができている部位とその周辺に対して行う処置
・水疱ができていた場合はつぶさないようにするのがよいです。
・創傷被覆(ドレッシング材)を使用する。
・白色ワセリンなどの薬剤を使用して皮膚を保護します。
床ずれは発赤、紫班、水疱、びらんなどのいろいろな状態があります。床ずれと判断したら早期に手当てを行います。状況によって手当てのやり方が違います。詳しくは主治医や訪問看護師などに相談し、指示に従ってください。状態が酷いものになると病院での治療になります。
■床ずれの原因や予防対策
床ずれはいろいろな原因が絡み合っていなっています。
【原因の一例】
・自分で寝返りがうてないことで体の部位に長時間の圧迫がかかる。
・摩擦やズレでこすれて皮膚が剥がれてしまう。
・尿や便で衛生的に悪い状態になる。
【予防策の一例】
・皮膚を清潔にする。
・体にかかる圧迫を少なくし、狭い面で支えるのではなく広い幅の面で支えるようにする。
・栄養状態を良くしていく。
・血行をよくする。
・ベッドでの背上げの時、隙間にできるズレに注意する。
・身体の位置を定期的に変える。
発赤の時期に、早く発見して床ずれの悪化の状況を見逃さないようにしましょう。あっという間に広がって状態が悪くなる場合があるからです。すぐに対処することが重要です。
■まとめ
・日頃から体を観察し、入浴や清拭の時に、皮膚が赤くなったり、ただれていないか確認します。
・床ずれが酷くなってからは完治が遅くなるので床ずれにならないように普段から気を付けておきます。
・医療や介護の事に興味がある方は、一度、湘南国際アカデミーのサイトをご覧になってください。