- 2017-7-18
- 不眠快眠・いろいろ
病気を患って病床に伏したり、治療のために入院期間が長くなると、ベッドの上で過ごす時間が圧倒的に長くなります。
治療を行う上では、体を横たえた姿勢で過ごさねばならない時間が必要不可欠です。とはいえ、そのまま寝たきりにならないための対策も、同時に考えなければなりません。
少しでも早く、元の自立した生活に戻れるようになるために、目標設定をして取り組んでいくことが大切です。
〇最終目標の設定と寝たきりの予防
痛みや違和感、体が動かせないという不自由は、その人にとって見えない大きなストレスになります。体に不自由がない人から見れば、なんということもないほど些細な行動も、実現できない人にとっては大きなハードルになります。
また、できない自分にマイナスのイメージを持ち始め、自暴自棄になってしまうケースも珍しくありません。
●寝たきりから復活するための準備を
寝たきりの状態になる原因は人それぞれですが、病気を治すために入院治療をしている人なら、まずは病気を完治させることに集中すべきでしょう。
ただ、体の一部を動かしても問題なければ、ベッドの上でできるリハビリを少しずつ、それも早い段階で初めて行きましょう。
できることを続けていくと、体を動かすことに対するプラスのイメージにつながります。離床してすぐに以前と同じように動ける人はまずいません。動けないことに落胆する前に、寝た姿勢で残存機能を生かすリハビリをすると、体と心の準備が整いやすくなります。
●復活の目標を細やかに決める
高い目標を設定してしまうと、都度できないことに挫折感を味わい、前向きな気持ちを維持するのが難しくなります。そこで、毎日・一週間・一か月と期間を区切って、できる目標設定を上げていくのがベストです。
まずは、手足の動かせるところからスタートしましょう。体を動かすという感覚を取り戻すのは、非常に大事です。マヒがある人は、可動四肢から始めて、「敢えて動かす」時間を作り、徐々にリハビリの時間を増やしていきましょう。
〇動くことに抵抗をなくすことが復活への近道
寝たきりの状態が長くなると、動かないことが当たり前になってしまうため、それまで自立した生活をしていた人でも、体を動かすことに抵抗を感じる場合があります。
次第に、元通りの自立した生活に戻ることを現実に感じられなくなります。完全介護を経験した高齢者は特に、入浴や排せつ、院内や家の中の移動など、身の回りのことを自分でするという意識も削がれることがあります。
●外に意識を向けて自立心を復活させる
寝たきりからの復活はまさに、自立心の復活でしょう。動きたいように体を動かせるイメージを保ちながら、少しずつできることを増やしていくためにモチベーションを維持することが、離床を早めて、寝たきりからの復活につながります。
継続は力なり。過保護になり過ぎず、できることやできたことを応援して見守りましょう。