敗血症になったら その後の状態と注意点

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感染症は、発症原因となる病原菌に効く薬をいち早く投与することで、重症化を予防することができます。
原因菌を特定するまでに時間が掛かってしまうと、局所感染だけでは済まず、全身症状となって現れ、完治までの時間も長く掛かってしまいます。
敗血症は、症状が現れてから、可能な限り早く処置をしなければなりません。救急措置の速さが、その後の後遺症や人生そのものに大きく関わります。


〇敗血症になったら 対処とケア方法
敗血症は、体の一部で感染した細菌・ウイルスが血流にのって全身に転移する事によって引き起こされる諸症状から始まります。
日々の経過を観察している中でも、発熱や頻脈などは起こることがあるでしょう。しかし、極端な寒気(歯が浮いたような感覚、カチカチと歯を鳴らして寒がる)や、意識障害(話しかけても返事ができない、もうろうとしている)を確認したら、すぐに救急搬送してもらいましょう。
基礎疾患の有無を伝え、特に肝臓や腎臓などの臓器を患って継続治療している人は、この敗血症に掛かりやすいという特徴があります。

 
●敗血症に必要な治療とケア
敗血症を引き起こす原因となった感染源を特定し、抗菌薬を可能な限り早く投与することが何より大事です。
ただし、これまでの疾患とは全く異なる感染症によって、敗血症が引き起こされる事もあります。治療薬や抗生物質を素人判断でやみくもに投与してはいけません。
体内に多くの抗生物質を投与すると、その抗生力に対する抗体が体内に作られてしまうことがあります。そのため、その抗生物質が必要な病気にかかった場合に、薬が働かない状態になってしまうこともあります。
投薬は必ず医師の診断を仰ぎ、適切に判断し、処方してもらいましょう。

 
●敗血症の治療 第一歩は
命の危険を引き起こすかもしれないほど、重篤な状態になることもある敗血症は、集中治療で感染源を絶ってからリハビリを開始します。
感染源の根治をしなければ、いつまた再発するかわからず、体のダメージも蓄積されて、その後の暮らし方にも大きく影響することになります。
敗血症の症状が治まったら、まずは日常の動作や身の回りのことができる様に、少しずつ体を動かしていきましょう。

 
●敗血症のその後 体と心のケアを考えて
集中治療が長引くと、全身の倦怠感や筋力の低下が起こります。数週間入院しているだけでも、元の生活に戻ることが難しく感じられるほど、筋力や体力が落ち、やる気や前向きに取り組む気持ちも削がれるほどです。
少し動くだけでも息切れを起こしたり、食欲が落ちて食べ物をおいしく感じられなくなる人もいます。また、静養が長くなると自律神経が乱れて睡眠障害を起こす事も考えられます。
集中力が落ちたり、うつの状態になる(一人で過ごしたくなる、人と関わりたくない)という精神状態になる事がある、という事も敗血症になったその後の生活を元通りにする障壁となるケースがあります。
決して焦らず、無理をさせない。寄り添う人は、ケアを行いながら、見守るという姿勢を忘れずに状態の好転をゆっくり見守りましょう。

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