敗血症をいち早く発見し治療するための観察・検査と投薬

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敗血症という症状を聞いたことがあるでしょうか。主に基礎疾患のある患者や持病を患う患者の血液内に病原体が入る事で、全身にその病原体が及ぶ重篤な症状です。


手術後や基礎疾患の治療中など、体内免疫機能が下がった状態(または投薬などで免疫機能を抑制している状態)の時に発症しやすく、敗血症を発症したら猶予なく即時に全身感染に対する治療を開始しなければ、最悪の場合死亡する可能性もあります。
重病患者に起こりやすいようなイメージをもつかもしれませんが、基礎疾患と同じく長期の治療が必要となる褥瘡にも、この敗血症を引き起こすリスクがあります。

○敗血症治療に必要な事
敗血症は、感染した病原体が血流に乗って全身感染することで、発熱や悪寒、低体温や心拍・呼吸数の増加、ひいては意識障害を引き起こします。普段の健康な状態を元気に過ごしている人にこれらの症状が現れると、その急変ぶりから深刻な状態も予想しやすいですが、高齢者は普段より低体温になりやすく、体の不調が見た目に確認しづらい事もあります。
特に、麻痺がある・日中の活動が穏やかで反応が緩慢な場合、意識障害や発熱に気付くまでに時間がかかることもありますので、特に注意が必要です。

●感染源を特定する
敗血症は、血液内に病原体が入りこむことがきっかけで起こります。治療をするには、病原体に効果のある薬を全身投与しなければなりません。抗菌薬を用いる際には、炎症の元となる菌に対して効く薬を特定し、早急に投与を行うべきです。
●血中の白血球数と炎症反応を確認
体内の炎症反応はCRP値で計ることができます。また、病原体が血中に増えると白血球数が急増します。細菌感染が体内で起こると、その細菌を撃退するために白血球が増え、その反応は感染してから数時間以内に確認することができます。
高熱や血圧の低下、心拍の増加など、通常と異なる身体状態と合わせて血液検査を行い、全身への感染確認を行うのが通例です。
病原体に対して抗菌薬が有効に機能しているかを確認する時、「白血球数が減少し、後にCRP値が減少」しているかどうかが見極めにもなります。

○治療の基本は抗菌薬投与
感染の元病原体によって投与する薬は事なりますが、細菌の増殖を抑制するための薬を併用することもあります。細菌が増えるために必要なたんぱく質合成を阻害して殺菌効果を表す「アミノグリコシド系抗菌薬」や、細菌の細胞壁合成を阻害して殺菌効果を高める「ペニシリン系抗菌薬」などがあります。

https://medley.life/diseases/item/5503bcd96ef458ef3985d1af

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