- 2018-8-17
- 褥瘡(床ずれ)
床ずれと褥瘡、基本的には意味は違うだろとお思いの方がいらっしゃる事でしょう。しかし、この二つはどうやって起こりうる病気なのかは同じです。では、どうして意味が違うとしか解釈されないのでしょうか?
■床ずれ
寝たきりの高齢者の方が起こりやすい病気の一つで、寝たきりによる圧迫によって引き起こすものです。体重によって血管を長時間圧迫していき、血流障害を起こします。これが原因で床ずれを起こしてしまいます。
床ずれを治療するには、栄養のバランスをしっかりと調整しながら摂ることが重要です。偏った食生活も時には床ずれを引き起こす遠因となりかねないからです。では、どんな食事をすればいいのでしょうか?
①タンパク質とアミノ酸(創傷部におけるタンパク合成や細胞増殖に必要)
肉や魚、大豆や卵はたんぱく質やアミノ酸がしっかりと含まれています。特に大豆は畑の肉と言われていますので、これもしっかり摂っておくといいでしょう。ひじき豆や納豆あたりが手っ取り早く摂ることが出来る豆類です。
②ビタミン(コラーゲン作成に必要)
野菜や果物に含まれています。野菜だけ食べて肉を敬遠する方もいらっしゃいますが、床ずれ対策にはバランスよく摂りましょう。
③鉄分(酸素運搬の為のヘモグロビンの、重要な部分)
レバーやシジミ、大豆やひじきに含まれています。特に大豆はタンパク質とアミノ酸が含まれています。
④亜鉛(タンパク質を摂ると同時に摂取できる)
ご飯や肉、カキが含まれています。米職は日本人の食事のスタンダードといいますが、亜鉛を摂ることでバランスいい食事が出来ますね。
⓹銅(タンパク質合成に関係あり、その微量元素で肉芽組織を作るのに必要)
レバーやカキ、大豆が含まれています。大豆やカキ、レバーや肉は複数の栄養が含まれているのが特徴です。その他、カロリーもしっかり摂ることも重要です。
■褥瘡
人間は寝るとき、無意識のうちに寝返りを打つこともあれば、座るときはお尻を浮かせたり席を立ったりすることによって、同一部位における長時間圧迫を防ぐことを体位変換といい、セーフモードのようなものです。
体位変換が出来ない方は、ある一定の部分に体重をかけてしまい、酸素や栄養、血液などが十分に行き届かないことがあります。それにより皮膚表面だけでなく内部の骨に近い組織までも影響が出ます。それが褥瘡です。
栄養がしっかりと摂れていない事や皮膚組織の弱体化などにより、圧迫や摩擦、ずれなどといった要因により刺激が繰り返し発生している人は、褥瘡になりやすい人と言われており、最近では高齢者以外にも若者でも起こりうる病気の一つといえます。
これらの要因を見ても床ずれと褥瘡、言い方は違えど意味は一緒なのです。
■この二つの違い
床ずれと褥瘡は言い方そのものが違うというのは、前述したとおりです。しかし、どうしてそうなってしまうのでしょうか?その原因は言い方です。床ずれは私たちが一般的に言う言い方であり、褥瘡とは言いません。しかし、医療現場ではどうでしょうか?
医療の現場では、床ずれではなく褥瘡といいます。患者さんやご家族の方に褥瘡ですと言われても、いまいちピンときませんのでわかりやすく床ずれですね、とプラスして説明すると意味は分かってきます。
つまり、床ずれと褥瘡は言い方だけが別もので、それ以外は一緒であるという事になりますね。床ずれと褥瘡は基本同じであると覚えておくといいでしょう。
褥瘡ケアには効率的な改善・予防が期待できる、Relafeelの併用もご検討ください。