床ずれの手当ては深達度により変化する

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床ずれは赤みを見つけてしまった時点から、壊死して入院を余儀なくされるまで、深達度により自身で行える状態なのか、医師の判断で手当てをする処置の方法なども大分変わってきます。今回は、最初の段階の発赤から入院にいたるまでの処置の方法を考察していきます。

■床ずれの手当:発赤

初期の症状で皮膚に赤みができている状態です。自身で確認したら、まずその箇所の圧迫を避ける事から始めます。この段階でしっかり手当をしていければ、早期の治癒が望めます。次の段階で、薄いガーゼを当てることも効果的です。分厚くしすぎると、逆にその箇所に圧がかかってしまうので、なるべく薄く当てる事が大切です。

ガーゼを当てる際は張り付けるテープなどにも、気を付けなければいけません。皮膚が弱い方などは、そこが被れて褥瘡になる可能性もあるので、剥がすときはやさしく剥がさないといけません。圧を逃がし安静にすることで、早期の治癒が望めますので、簡単に考えずこの段階でしっかりケアしましょう。

■床ずれの手当深達度:表皮

発赤から皮膚が破れ、傷になってしまった状態です。ここからは圧を逃がして、ガーゼを当てるだけでは治癒しません。段階的には自身での方法か早めの受診で、担当医師の判断の基に手当を行っていくことが妥当です。表皮は発赤同様早い段階の手当で、治癒が見込めます。

自身で治癒を行うには、体位変換などで圧を逃がすことはもちろんのこと、ガーゼからドレッシング材などに切り替えるなどの処置が必要になります。薬剤入りのドレッシング材が、薬局などで売られているためそちらで購入して、数週間様子をみながら張り付けておけば、早い段階で治癒する可能性もあります。

担当医師の場合もやることは同じで、ドレッシング材や外用薬を塗りガーゼを当てるなどの手当になります。入院レベルとまではいかないので通院になり、処方箋をもらい医師と様子をみながらの手当になります。

■床ずれの手当深達度:真皮/脂肪

ここまでくると傷の深さは少し大きくなり、自宅や病院での通院は難しくなってきます。状態によっては、穴の中に別の穴(ポケット)などが、出来ている可能性もあります。こうなってくると壊死組織(エスカー)などもみられてきて、熱発の傾向もみられて即入院の可能性がでてきます。そうなれば、まず自宅での手当は無理です。
医師の判断の基デブリードマン(切開)などを、行わなければいけなくなる可能性があります。傷の状態によって感染症や熱を下げるため、抗生物質などの投与の治療になります。深達度にもよりますが、穴(ポケット)の状態で皮膚移植の可能性もでてきます。また手術の治療が行われる場合は、自身の傷が抗生物質やデブリードマンで綺麗な肉芽がでてきた後、行われます。

■床ずれの手当深達度:骨

ここまでくると確実に入院です。上記の状態同様、個人の手当ではどうすることもできず、間違えると死に至るケースもでてきます。骨に感染症があるなら、抗生物質の投与などで長期の入院が必要になってきます。深達度が骨なので、肉芽を盛り上げるのに相当な時間がかかり、皮膚移植までにかなりの入院が必要になります。とにかく感染症を取り除き、綺麗な肉芽を形成することが必要になります。自身で何か行うのであれば、バランスの良い食事と水分を多くとることを心がけましょう。

■まとめ

寝たきりの方や下半身の動かない障がい者の方に、ずっとついてまわってくるのが「床ずれ」です。気を抜いてしまうと簡単に出てきてしまい、発生してしまうと長期に居座る可能性もあります。そうならないために、日頃からの体位変換やプッシュアップなど手当が必要ない体作りを心掛けることが大切です。

また褥瘡ケアには、効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。

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