寝たきりの要介護者とともに暮らす 無理しないケアを

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介護を要する人がいると、その付き添いやケアが中心の毎日を送る介護の担い手が家族の中に数人出てきます。
最近では、在宅介護を家族が全て担って、昼夜問わず寝不足のお世話を行っているという在宅介護者がたびたび問題となりますね。
特に、寝たきりの要介護者がいると、その衣・食・住だけではなく、身体状態のケアや処置までも行わねばなりません。
寝たきりの介護を少しでも楽に、軽減するための取り組みを取り入れ、家族が無理をしすぎないケアを行える環境をととのえましょう。


○長続きすることを前提に寝たきりの介護を
一時の治療を介護するのとは違い、寝たきりの人を支えて献身的な介護をするには、時間が長くかかります。
特に要介護の高齢者は、終生その状態を保ちながら、生活の質を保ちケアしていくという考えが大切です。

 
●生活シーンで全てにがんばり過ぎない介護
自立した生活をわずかでも送ることができる人ならば、その様子を観察し、介助の手を差しのべるタイミングと頻度を考察する事ができます。しかし、寝たきりの人を介護するときには、生活全てにおいて介護者の手が必要です。
しかも、食事・排泄の介助や褥瘡予防のための体位変換、関節拘縮を防ぐためのリハビリなど、日常生活に必要な介助と合わせて、予防的処置も行わねばなりません。
これらの全てを家族で担うことは非常に大きな負担となります。しかも、介護をする人が疲れて不調をきたすと、その影響は即座に要介護者にも及びます。
無理は長続きしません。全部をがんばろうとしないで、要所で訪問介護やデイケア施設などを利用し、無理なくケアしていく体制を作りましょう。

 
○分担で要介護者のケアに取り組む
食事や排泄のお世話は、寝たきりの人にとって欠かせない日常のなかの一つです。しかし、寝たきりで過ごす人にとって、褥瘡予防や処置も日常となります。入院している間は、数時間おきの体位変換や、スキンケアなどの全てを看護師にゆだねることができますが、在宅ケアではそうはいきません。
日常生活のケアを中心として、入浴や食事、リハビリなどを時間帯で役割分担するという発想が大切です。
日中は訪問介護や通所施設、リハビリ施設をスケジューリングして家族の負担を減らし、夕方から朝に掛けては家族と訪問介護で分担して、要介護者の様子を見守るという方法もあります。
福祉用具の貸与や介護保険制度をうまく活用し、また漏れの無いようにケアマネージャーなどの専門職に相談しながら、世帯に合わせて皆が少しでも生活改善できるような仕組みつくりを行いましょう。

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