- 2016-8-7
- 血行促進
人の体は、動くためのエネルギーを必要とし、また体をつくるための素材となるたんぱく質が欠かせません。空腹を感じると、お腹一杯食べたくなり、ご飯やパンなどの炭水化物を欲してしまいますが、取りすぎると余分な糖質が血管を傷つけてしまい、脂肪化して体内に蓄積してしまいます。すると、血管が硬くなり充分な血行が維持できない動脈硬化を引き起こすリスクが上昇します。噛むことで人の脳は満腹感を認識します。早食べや噛まずに飲み込む習慣がついてしまっている人は、しっかり食材を噛むことを心がけましょう。
○血管を強くして体の生成に役立つたんぱく質
人の体を作り丈夫な血管を維持することが、血行改善には必須です。良質なたんぱく質を摂取すると、血管の内皮細胞を強くして、血行促進効果も上がります。
●青魚を積極的に
日本人ならなじみの深い青魚。良質なたんぱく質を多く含むことでも有名な食材ですが、食材総量の20%がたんぱく質だといわれています。他の食材でこれほどまでに蛋白源を摂取できるものはそうそうありません。また、血管を強くし、血液の質も良くする働きがあるEPAやDHAが青魚には多く含まれています。善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールや中性脂肪を減少させる働きがあるため、血液をサラサラにして動脈硬化を予防することもできます。
●大豆成分も効果的
大豆も同じく良質なたんぱく質を含む食材として知られています。大豆イソフラボンや大豆サポニンという成分は、中性脂肪を減らす働きがあり、大豆レシチンには血栓を作りにくくさせる作用があります。そして、高血圧を起こす原因となるナトリウム(塩分)を体外に排出するカリウムも多く含んでおり、ビタミンやミネラルが豊富です。
○食物繊維とミネラル成分を取り入れる
血管を丈夫にするミネラルの代表がカルシウムとマグネシウムです。カルシウムは不足すると骨から溶け出してしまい、歯や骨の密度が低下するだけでなく、血管壁にこびりつき細胞に侵入して血管を収縮するので高血圧や動脈硬化を起こしやすくなり、血行不良を招きます。マグネシウムには血管壁のこびりつきを解消して血圧を安定させる働きがあります。血管を強くしなやかにするためには必要な成分ですので、カリウムを多く含む豆やキノコ、海藻類を積極的に取り入れながら、血行改善を意識しましょう。寝たきりやマヒの残る身体は、慢性的な運動不足に陥りやすいため便秘になりがちです。そこで食物繊維を多く含む食材を取り入れて、消化器官の毒素や有害物質、余分なナトリウムを体の外にだすデトックス効果を高めると良いでしょう。中でも水に溶けにくい不溶性食物繊維は、食べ応えがありながら胃の中で水分を吸収するため、満腹感を得ることができ、食べ過ぎを防いでくれます。