褥瘡への入浴効果と心掛けたいこと

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身体介護が必要なお年寄りや重度の障害を持った方達が、長時間同じ姿勢での寝たきりや車椅子に座っていると、床ずれ(褥瘡)になりやすい事は、介護をしている方ならご存知だと思います。

褥瘡というのは、一定の圧迫が加わる事で血行が悪くなり周辺の組織が壊死した状態を言います。褥瘡などの予防などには、スキンケアや栄養バランスなどがカギとなっていますが、やはりそれらの事に気をつけている場合でも、何らかの理由で褥瘡が起こる可能性があるわけです。

もし、身近に介護をしている方がいて、その方が褥瘡を起こした時「入浴ってどうしたらいいのだろう?」「入浴でダメなことは?良いことは?」といった疑問点などがあると思います。 今回はそういった事に視点を置きながら、褥瘡患者における入浴で心掛けたいことについてお話したいと思います。

■入浴をして傷を清潔に保つこと

身体に切り傷があった時、お風呂のお湯でしみて痛かったり傷部が直りかけているのに、ふやけて悪化すると思うかもしれませんが、基本褥瘡が起きても入浴しても構わないとされており、むしろ褥瘡のケアを行う場合に優先されるのは「傷口を清潔に保つこと」とされています。なぜなら、入浴をすることで、血行がよくなり褥瘡(床ずれ)の傷を十分に洗うことによって、細菌などの侵入を防ぐことができることから治療にも効果があると言えるでしょう。

■入浴時のドレッシング材(保護テープ)について

褥瘡患者が入浴する時、お湯を汚さないために保護するのがドレッシング材と言われる保護テープがありますが、ドレッシング材の役割にはそれ以外にも次のような効果についても期待されています。

・創を保護する
・創面を閉鎖し湿潤環境を形成する
・乾燥した創を湿潤させる
・浸出液を吸収し保護する
・感染をコントロールする
・疼痛を緩和する

■在宅介護で注意するべき入浴とは?

在宅介護をしていると、訪問介護を利用して入浴をすることが多いでしょうか? もし、家族が入浴介助をする場合、次のようなことに注意が必要です。

〇患部を清潔にするためには、洗浄は欠かせないことではありますが、創傷部の洗浄には常温ではなくぬるま湯の方が良いでしょう。ぬるま湯の温度は、体の細胞が活性化しやすい38度前後が良いでしょう。

〇傷の周りを石けんやボディソープで洗う場合には、なるべく傷にボディソープや石けんが入らないように注意が必要でしょう。

〇褥瘡の傷には、市販のボディソープや石けんで洗うのは避け、傷の周辺部分には、洗浄ボトルに生理食塩水、水道水のぬるま湯で洗い、市販の弱酸性のボディソープや石けんをよく泡立て優しく洗う事をおすすめします。

いかがでしたでしょうか? 今回は、「褥瘡患者における入浴で心掛けたいこと」というお題で、入浴方法や注意点などについてお話しました。が褥瘡の予防や治療には専用機材(リラフィール)を取り入れる方法も効果的です。リラフィール(専用機材)に関する質問等ございましたらお気軽にお問合せ下さい。

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