- 2018-8-8
- 褥瘡(床ずれ)
長期間、入院や寝たきりでの生活を余儀なくされている方とその介護者を悩ませる問題、それは、床ずれ。そばで見ていても痛そうで、発症しているご本人様の苦痛は想像するに難くない症状です。今回はこの、誰にとっても身近で、耳にする機会も多い症状とその防止策についてのお話です。
■床ずれはどうして生じるの?
長時間、体を動かせずにいると、一定の部位に圧力が掛かることで血流が悪くなり、皮膚組織に酸素や栄養素が行き渡らなくなり、皮膚が壊死してしまいます。ほかに、オムツを利用している場合、オムツ内で皮膚が蒸れて柔らかくなることが原因で生じることもあります。
主に寝たきりの生活を送っている方で起こる床ずれですが、車椅子に長時間乗っている方にも生じる場合がありますので注意が必要です。
■床ずれを生じやすい部位はどこ?
床ずれは、皮膚の薄い骨の突出部に生じ易い症状です。一般的に、臀部は圧力が掛かり易い為、特に注意が必要な部位です。その他、後頭部、肩甲骨、ひじ、かかとなども床ずれを生じやすい部位となっています。
また、高齢者の場合は特に床ずれを生じ易いので注意が必要です。肌が乾燥し、摩擦や外部からの刺激で皮膚がダメージを受け易くなっている為です。高齢者の場合、新陳代謝の能力が低下していることが考えられる為、一旦床ずれを生じると完治するまで時間が掛かります。その為、床ずれを起こさず、予防することが重要になります。
■床ずれ予防の為に気を付けたいこと
床ずれの前兆として、皮膚に発赤(湿疹の様な赤味)が生じます。これを見つけた際は要注意のサインと考えてよいでしょう。ただし、くれぐれも、発赤した部位をマッサージしないでください。弱っている皮下組織にダメージを与えてしまう可能性があります。
◎一定時間毎の体位変換の実地
長時間同じ場所に圧力が掛かるのを防ぎます。目安は1~3時間です。
◎そのほかの対策
・耐圧分散用具(低反発マットレスなど)を使用する。
・おむつをより通気性の良い物に替える。
・入浴・清拭をこまめに行う。
・皮膚を医療用のドレッシング剤で保湿する。
・シーツや寝具のしわや縫い目が皮膚に当たらない様に気を付ける。
・栄養価の高い食事を十分に摂ってもらう。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、知っておきたい、床ずれの防止方法と題してお話してきました。現在、床ずれ対策グッズは多くの会社から発売されています。これらを有効活用して、患者さんにとってできるだけ快適に過ごしてもらいたいものですね。
褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用もご検討ください。