誰にでも生じうる、つらい褥瘡(床ずれ)の痛み。重度の床ずれ患者を救うデブリードマン処置。

d704d06925cc437a8d2039cae56df512_s

長期の入院、寝たきりなどによる皮膚の圧迫で発生する床ずれ、それに伴う痛みは患者さんと介護する人にとっての大きな悩みです。重度の床ずれは開放骨折にも匹敵します。今回は、重度の床ずれを生じてしまった場合の処置についてお話していきます。

■床ずれを生じ、それが重度に発展した場合

床ずれを生じた場合、原則として優先されるのは保存的治療ですが、皮下組織より深層に達している床ずれには外科的施術を考える必要があります。具体的な外科的施術とは、『デブリードマン』と呼ばれるものです。

■『デブリードマンとは?』

デブリードマン(debridement)とは、仏語で切開の意味を持つ言葉です。日本では「壊死した組織を除去する」処置を指します。汚染や感染で壊死した組織を取り除き創傷処理を施す外科的な処置方法で、細菌感染巣などを取り除き創傷箇所の清浄化を促す治療方法です。

■なぜ、デブリードマンが必要か?

創面に壊死組織があるかぎり、褥瘡の完全な治癒を目指すのは難しく、局所感染を確認したら、それを可能な限り早く取り除くことが大切です。長期にわたる寝たきり生活で床ずれが生じた場合、その褥瘡(じょくそう)周囲の皮膚組織の壊死が広がると、皮膚に穴が開いてポケット状になることがあります。

ポケットが形成されて内部の感染が進むと治癒までの時間が長期化する傾向があります。感染が広がることで、周辺の細胞や組織にも炎症部分が増えてしまいます。デブリードマンでは、原則的に壊死している組織内側の壊死している組織のみの切り離しを行いますが、場合により健常な組織も切り離すこともあります。

■デブリードマンを行うのに適した時期とは?

・壊死箇所と健常な組織とが境目が判別できるようになった時期。
・感染が沈静化している時期。

■まとめ

床ずれは患者さんに取って、とてもつらい状態ですので、日頃から、病院や在宅での床ずれ予防が重要になってきます。軽い床ずれから放置したことで症状が悪化し、大規模なデブリードマン処置に至るケースもありますので軽視することは禁物です。

床ずれには体位変換技術やマットレスなどを使い血流を圧迫しない方法をとることが必要になります。在宅介護ではこれらの措置は限界があり、また、専門的な知識も必要となります。在宅介護による床ずれでについてお悩みでしたら、褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの利用も検討することをお勧めします。

関連記事

ページ上部へ戻る